ここで紹介する将棋はほとんど@NIFTYのFSHOGIで開催されている順位戦が題材になりそうです。というのも筆者の将棋で棋譜が残っているのは、順位戦の物がほとんどだからです。
実際の盤駒で指す将棋といえば、年に2度の職団戦と社団戦、それにうちの大学OBが集まってやっている定例会にたまに顔を出す程度です。最大のネックは盤駒の将棋を覚えておけなくなったことです。だいたい3局に1局くらいしか家に帰ってから再現出来ません。
その点順位戦の将棋は確実にパソコン上に棋譜が残ります。
尚、file005以降はkifu for Javaを使用しています。
最近の自戦記はこちらです。
■日時:1999/06/13
■棋戦名:社団戦
■於:長谷工体育館
■戦型:藤井システム
■2000/05/07記
藤井システムは指す方も指される方も度胸のいる戦法だ。特にお互い指し慣れていない場合はどちらが先に折れるか、つまり振り飛車なら普通の美濃に居飛車なら居飛穴を捨てて他の作戦にするかといった水面下の折衝が面白い。
定跡書などで多少の知識はあるものの、実戦で番数をこなさないと指しこなすのは至難なのが藤井システム。そういう意味で筆者がこの戦法を採用した心中は、相手が折れるのに期待する部分が大きい。果たして本局は...。
■日時:1997/07/10〜
■棋戦名:NIFTYチェス&将棋フォーラム第15期順位戦A級
■於:不定(メール戦)
■戦型:右四間居飛穴 VS 四間飛車
■2000/07/07記
破壊力+堅い玉型の両方をあわせもつ右四間居飛穴は侮れない戦法だ。今回は美濃に囲って居飛車が穴に潜った瞬間に仕掛けた将棋を紹介する。
仕掛け自体はやや無理筋だったが、無理が通った形になった。見どころは中盤以降の美濃囲いはそのままに振り飛車の玉がふらふらする様。
■日時:1998/07/10〜
■棋戦名:NIFTYチェス&将棋フォーラム第17期順位戦A級
■於:不定(メール戦)
■戦型:四間飛車VS5筋位取り
■対局者:土山 VS 小松 俊雄さん
■2000/10/22記
かまいたちという戦法がある。かの鈴木英春氏のオリジナル戦法だ。振り飛車に対し駒組みで優位にたつことを主旨としたこの戦法、斬り合う前にすでに相手を斬っている様が「かまいたち」のゆえんと聞く。
この将棋はかまいたち模様の出だしとなった。指を加えて見ているとかまいたちの術にはまるのでこちらもちょっと趣向をこらした。まずまずの成果を上げたが、かまいたち対策の決定版とはいかないようだ。
中終盤に流れるような手順が出現するが、その先に落とし穴があり天国から地獄へ。第17期順位戦A級の本局は自戒の一局となった。
■日時:1999/07/10〜
■棋戦名:NIFTYチェス&将棋フォーラム第19期順位戦A級
■於:不定(メール戦)
■戦型:右四間銀冠VS四間飛車
■対局者:たいとさん VS 土山
■2000/10/22記
結果としてS級の切符を手に入れたのがこの将棋。第14期から順位戦に参加しているがそれまではA級とB級を行ったり来たりしていた。この期の目標、まずは指分けて残留すること(3−5では順位が悪いので降級の可能性が高い)だったが本局以外全て終局した段階で6勝1敗と望外の展開となっていた。最後まで残った本局、指運が味方し奇跡が起きた。かくして7勝1敗で19期順位戦を終了し史上最弱のS級棋士が誕生した。
本局は自分としてもうまく指せた一局だった。右四間からのあっと驚く仕掛けにも注目。
■日時:2000/01/10〜
■棋戦名:NIFTYチェス&将棋フォーラム第20期順位戦S級
■於:不定(メール戦)
■戦型:相振り飛車
■対局者:#招き猫さん VS 土山
■2002/01/01記
遂にS級で指せる機会を得たわけだが、当時の棋譜をあらためて並べ直してみると指し手が畏縮している感じがする。あまり気に入っている将棋はないのだがせっかくS級での将棋なので数局紹介しようと思う。まずは#招き猫さんとの将棋を紹介する。
相振りになった本局だが、後手の私は何処に飛車を振ったでしょうか? って題目通りなんだけど...。
■日時:2000/01/10〜
■棋戦名:NIFTYチェス&将棋フォーラム第20期順位戦S級
■於:不定(メール戦)
■戦型:右四間飛車vs四間飛車穴熊
■対局者:TAMOさん VS 土山
■2002/05/05記
もう1局S級の将棋です。本譜も善戦空しく敗戦譜ですが、終盤は勝ちと思って寄せに行ったら実は重大な読み抜けが...。寄せに行かずに優勢を維持できるとすればどのあたりまで優勢をキープ出来ていたのか(あるいはもっと均衡していたのか)今でもよく分からない将棋だ。
右四間飛車に対して四間飛車穴熊を採用した本局だが、今では四間飛車側が穴熊に囲うのは危険と考えている。それは本譜の27手目▲3六歩に変えて▲4五歩が成立している気がするからだ。この辺りどなたかご指導いただければ幸いです。
file007『鳥刺し part1 −銀は押したり引いたり−』
■日時:1997/07/10〜
■棋戦名:NIFTYチェス&将棋フォーラム第15期順位戦A級
■於:不定(メール戦)
■戦型:四間飛車vs鳥刺し
■対局者:土山 VS JYUさん
■2003/05/06記
鳥刺しという戦法がある。角道を開けずに、角は引き角で使うこの個性的な戦法は、振り飛車側にも特有の感覚を要求する。定跡書もあまり見かけず、通常の振り飛車感覚でのぞむと痛い目に会う。
今回から3回連続で鳥刺しシリーズです。相手は鳥刺し使いのJYUさん。
file008『鳥刺し part2 −立石流−』
■日時:1999/01/10〜
■棋戦名:NIFTYチェス&将棋フォーラム第18期順位戦B級
■於:不定(メール戦)
■戦型:四間飛車vs鳥刺し
■対局者:土山 VS JYUさん
■2003/05/06記
得意戦法、この言葉から「加藤一二三九段の棒銀」をまっ先に思い浮かべる人は少なくないでしょう。得意を通り越して信念を感じてしまいます。JYUさんの鳥刺しも加藤流棒銀に匹敵すると思います。
さて、今回のちょっとした工夫は立石流っぽい駒組から7五の歩を犠牲にして駒組で優位に立とうというもの。結果はうまくいかなかったみたい。
file009『鳥刺し part3 −穴熊−』
■日時:2002/07/10〜
■棋戦名:NIFTYチェス&将棋フォーラム第25期順位戦C級
■於:不定(メール戦)
■戦型:四間飛車vs鳥刺し
■対局者:土山 VS JYUさん
■2003/05/06記
振り飛車の角道に自陣が直射されていないのは、今流行のミレニアムに似てなくもないですね。という単純な発想から今回は穴熊を採用。でもこれもまずかったみたい。
それにしれもJYUさんとは違うクラスで良く会いますネ。昇降級のバイオリズムが似てたりして。
■日時:2004/01/10〜
■棋戦名:NIFTYチェス&将棋フォーラム第28期順位戦B級
■於:不定(メール戦)
■戦型:右四間飛車vs四間飛車
■対局者:ヤマトファイターさん VS 土山
■2005/01/11記
順位戦では右四間飛車とよく遭遇する。ここから去年の対右四間4局を紹介する(対右四間だらけの自戦記になりそう)。
個人的には右四間はあまり優秀な戦法とは思わない。仕掛けのポイントさえ押さえておけば少なくとも互角の形勢は維持できるからだ。
しかしやられると嫌な戦法でもある。右四間を得意とする人はこの戦法を熟知しており、そのフィールドで戦うことを考えると侮れない。
右四間使いの方は剛腕が多いと思う。中盤以降に自信を持っており互角で開戦できれば良しというタイプの方も多いのでは?あくまで私見ですが。
さて、第1弾はヤマトファイターさんとの将棋。ヤマトファイターさんの右四間は「イツモノヤツ」と恐れられている。
今回の右四間対策は最近見られるようになった左銀保留作戦。左銀の動きを保留することで出方によって三間に振る余地を残しているのが特徴だ。
しかしどんな戦法一長一短があるもので、右四間のスペシャリストの応手は急所を突いてきた。
■日時:2004/07/10〜
■棋戦名:NIFTYチェス&将棋フォーラム第29期順位戦A級
■於:不定(メール戦)
■戦型:四間飛車vs右四間飛車
■対局者:土山 VS TAMOさん
■2005/01/11記
もう1局左銀保留作戦。TAMOさんは自戦記ではfile004に続いて2度目の登場だが、順位戦ではこれまで2度ご指導頂き右四間に2連敗。
本局は右四間の駒組の隙を突いて三間に振り直し優位を確保することができた。TAMOさんには不本意な将棋になってしまったが、左銀保留作戦の成功例と言えよう。
TAMOさんS級昇級おめでとうございます。
■日時:2004/07/10〜
■棋戦名:NIFTYチェス&将棋フォーラム第29期順位戦A級
■於:不定(メール戦)
■戦型:右四間飛車vs四間飛車
■対局者:ヒコさん VS 土山
■2005/01/11記
右四間の仕掛けは4筋(6筋)と決まっているが囲いは舟囲いから穴熊まで選択肢がある。断固舟囲いで仕掛ける人もいるが少数派の様だ。アマチュア将棋では玉の堅さ(深さ)重要視されるが、右四間では穴熊より銀冠が好まれる傾向があるように思う。
本局はオーソドックスな相銀冠の将棋になった。採用したのが1筋(玉側)の香を上がり地下鉄飛車からの玉頭戦を見せて牽制する作戦。これも有力な作戦で振り飛車に不満はないと思う。
■日時:2004/07/10〜
■棋戦名:NIFTYチェス&将棋フォーラム第29期順位戦A級
■於:不定(メール戦)
■戦型:四間飛車vs右四間飛車
■対局者:土山 VS 小松 俊雄さん
■2005/01/11記
小松 俊雄さんもfile003に続いて2度目の登場。29期順位戦は右四間が3局。バリエーションを持たせて違ったテイストの将棋を楽しみたくなるが人情だが、本局は趣向を持たせ過ぎたか。
file002に似た作戦で挑んだがやはり無理筋かもしれない。
小松 俊雄さんS級昇級おめでとうございます。
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